2年前の3月11日、開店まもないブランジュリー・ラボン
ダンスのチラシを近隣の住宅地にポスティングしていた時
でした。
友人からの携帯電話が鳴り、東北の方で大きな地震があった
ようだ、と知らせてくれました。その頃小さな地震が頻発し
ていたのでそれほどたいしたこととも思わず、一緒にポステ
ィングしていたひとの調子が思わしく無かったことの方が
心配で、近くの喫茶店に入りました。
そこは美しい庭があり、奥の間に掘りごたつを解放してお茶
を飲ませてくれるところで、そこに大きな画面のテレビがあ
り、私たちは何気なくそこに座りました。そこで目の前に放
映されている尋常でない事態が展開されていたのを目の当たりにしたのでした。
私たちが見たものは、容赦なく丁寧にビニールで覆われたイチゴ畠とおぼしきものが、あれよあれよという間に津波に覆われていくさまでした。刻々と入ってくる情報は今まで聞いたことも見たこともない、これまでとはまるで違う恐ろしいもので、その前後のことは忘れ果て、帰宅してからも呆然とテレビを見てその恐ろしさ、その津波の破壊の凄まじさをただただ見ているしかないのでした。
2年が経った今でもあのときのテレビで見た畠を襲う波を、そして自然の前になんとひとは無力なのだろうという悲しみと情けなさを忘れられません。
微力ながらほんの少しでもお役に立てればとラボンダンスでもパンを被災地に送らせていただきました。あちこちで配られた写真を頂き、ほんの少しだけども喜んでいただけたことは本当に嬉しいことでしたけれど、2年後のきょう、未だ続く被災地の痛みを、本当に一日も早く復興することで軽減して欲しいと願わずにはいられません。
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